人よ、何が良いことなのか、主があなたに何を求めておられるのかを。それは、ただ公正を行い、誠実を愛し、へりくだって、あなたの神とともに歩むことではないか。
ミカ 6:8
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毎日の祈り。
それはたいてい神へのリクエストに満ちている。
入院していたり治療中だったり、特に病の中にある人のためのとりなしの祈りが多い。愛する家族のための祈りももちろん多い。
けれど何より、自分自身のために祈ることが多い。健康のこと、仕事のこと、信仰のこと。毎日数百キロ運転するから事故をしないように、営業でいいパフォーマンスが発揮できるように、同僚と面談するときに謙遜でいられるようにと、仕事についてはかなり具体的に、かつ手短に、そう、まさに先週記したinstant prayerを頻繁にする。
このように、リクエストしてばかりの毎日。では、逆に神が私たちに求めていることは何だ?
その答えが今日の聖句だ。
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神が求めていることは3つある。
(1) 公正を行なうこと To act justly
justの副詞 justlyが「公正 fair」や「正直 honesty」を意味する。「ちょうど just」が、放った矢が的のまんなかにピタッと突き刺さるような正確さがイメージかな。
神は行ないの正しさを求める。
(2) 誠実を愛すること To love mercy
Mercy on me. と言うと「(主よ)私を憐れんでください」となる。「憐れみ mercy」とは、赦しだ。誠実を愛するという日本語訳よりも、憐れみを愛するとした方がいいし、「愛は赦しである love is mercy」としてもいい。
神は赦しを伴う愛を求める。
(3) へりくだって神とともに歩むこと To walk humbly with your God
justlyに続いて今度はhumbly。公正さはときに、傲慢さを生む。自分は間違っていないと思うときに上から目線になりがちだ。実るほど頭を垂れる初穂かな、である。
神は神とともに謙虚に生きることを求める。
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正しい行ない、愛と赦し、謙虚な生き方。
私たちに対する神のリクエストは、たった3つとはいえ、とてつもなく大きく、深く、広い。
そのただ1つさえ、まともに応えることはできない。
正しく行動しよう。愛そう、そして赦そう。謙遜に生きていこう。そう思っても、自分の力で叶えることはできない。
だから祈る。
祈りは自発的なものだけど、祈ることで神とつながるのだから、祈りもまた神からのリクエストだ。
そう思うと、聖句の最後に置かれた「あなたの神とともに with your God」は、3つのリクエストの全てにかかっているのかもしれない。
神とともに行ないを正しくし、神とともに愛し、赦し、そして神とともに謙虚に歩むこと。神との二人三脚、素晴らしいではないか。